さて、前回『年を取るとなぜ不機嫌になるのか』について書きました。
今回は、不機嫌な高齢者にならないために、今のうちからできることを考えたいと思います。
①「今不機嫌であること」を自覚する
「今自分は非常に機嫌が悪い」ことを自身で認識すること、まずはこれです。
現在の感情が認識できれば、客観的に自分を見ることができます。
客観的に自分を見ることができれば、その原因が特定できます(イラ立ちの原因が体調不良にあるのか、以前同じように不愉快な思いをしたという経験にあるのか、はたまた単に相手が非常識だったのか、などなど)。
心がなんかざわざわしたときに、「あれ、もしかして自分イライラしてる?」と自身に問いかけてみるだけでずいぶん気持ちは落ち着きます。ただ、高齢になっていきなり「気持ちを自覚しろ!」と言われても非常に難しいですから、これは若いうちに練習しておいた方がいいですね。
②自分の特性を知る
「どんなときにイライラすることが多いか」「心がもやもやするときの状況は?」など、自分の特性を知っておくことも重要です。
性格の分析というよりも、嫌な気分になったときの“共通項”を探すイメージです。
それはもしかしたら「環境」かもしれませんし、「(相手の)態度・言い方」なのかもしれませんし、「ある特定の人」なのかもしれませんし、自身の「思い込み」かもしれません。
自分の「着火点」を探ることで、その状況を避けることやイライラをうまく逃がせることができるようになります。
③ストレス解消の手段を確保する
ストレスの回と一緒になってしまうかもしれませんが、趣味ややりたいことをできるだけたくさん、今のうちに見つけておくことは非常に重要です。
年を取ると外出の機会もぐっと減り、家にいることが多くなります。世間との接触が減れば減るほど、自分の中での時間がなかなか進まず、少し前に起こった嫌なことなどをいつまでもグズグズと考えてしまったり、一層孤独感を強めてしまったりします。
自分が社会の一員であることを、趣味・やりがいを通じて再確認することは大事な作業です。
④感情を行動に出さないように努力する
上記のことを実行しても、それでもどうしてもイラつくときはあります。だって人間だもの。
溢れ出る感情を抑えきれないときだってあります。だって人間だもの。
感情はなかなか自分の思う通りにはなりません。ですが、行動は別です。行動はコントロールできます。
なので、「イライラしているな」と感じたら、他者に対してより明るく接しましょう。笑うように努力しましょう。
その行動は、他者だけではなく、自身をも幸せにしてくれます。
以上、年を取って不機嫌にならないために、もしくは周囲に不機嫌な高齢者と思われないために今からできることを考えてみました。
読んでいただき、ありがとうございました。