“公衆浴場では身体的特徴で男女の区別を”と厚労省が通知した件

目次

さて、性の多様性に関する理解を進めることを目的とする「LGBT理解増進法」が2023年6月23日に施行されました。

大まかな内容としては下記のとおりです。

●法律の目的は、性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性に寛容な社会の実現に資すること(1条)
●全ての国民は、性的指向またはジェンダーアイデンティティにかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重される。性的指向およびジェンダーアイデンティティを理由とする不当な差別はあってはならない(3条、基本理念)
●国と地方自治体は理解増進施策の策定・実施に努める(4、5条)
●事業主は労働者への普及啓発、就業環境の整備、相談の機会の確保などをおこない、理解増進に努める。学校設置者は家庭および地域住民その他の関係者の協力を得つつ、児童・生徒らの教育または啓発、教育環境の整備、相談の機会の確保などをおこない、理解増進に努める(6条)
●政府は毎年1回、理解増進施策の実施状況を公表する。基本計画を定め、おおむね3年ごとに検討を加える(7、8条)
●全ての国民が安心して生活できるよう留意する。政府は必要な指針を策定する(12条)

2023年6月23日朝日新聞デジタルより

個人的には、LGBTに関する基礎知識を深めることは大賛成です。
ただ近頃は、東急歌舞伎町タワー2Fのジェンダーレストイレの件などの過剰なジェンダーレスが目につき、「ちょっと方向性違うんじゃないの」と思っておりました。
正直、公共のトイレが全てジェンダーレスになってしまったら安心して使えませんよ。世の中にはいろんな人がいるんですから、全て性善説で考えてたら絶対に被害者出ますって。
それに、こういう行き過ぎたジェンダーレス化が大きく報道されてしまうと、「LGBTの人たちってやっぱり面倒」「なんで少数派の意見ばかり取り入れられて多数派が我慢を強いられなければならないのか」といったいらぬ感情論も横行してしまいますし、どっちにしてもメリットゼロです。

で、公衆浴場についてもいったいどうなってしまうんだろうと心配していたところ、LGBT理解増進法施行の同日、厚生労働省より『公衆浴場や旅館業の施設の共同浴室における男女の取扱いについて』の通知がありました。

元々厚生労働省では、「公衆浴場における衛生等管理要領」および「旅館業における衛生等管理要領」において、「おおむね7歳以上の男女を混浴させないこと」などと定めています。
今般、改めて、「これらの要領でいう男女とは、風紀の観点から混浴禁止を定めている趣旨から、身体的な特徴をもって判断するもの」である旨を営業者に対して周知、指導するよう依頼があったとのこと。
つまり、「性自認はどうであろうと、身体が男性であれば男湯へ、身体が女性であれば女湯へ」ということです。当たり前ですが。

いやー、厚生労働省の考えがまともで本当に良かった。性自認の方を重要視するんじゃないかって、実はちょっとビクビクしてました。
もし女湯で“体は男性だけど心は女性”の人と鉢合わせたら、たぶん見た瞬間に絶叫します。いや、もしかしたら飛び蹴りとかしてしまうかもしれない。
近頃強い女性が増えているので忘れられているのかもしれないですが、そもそも男性の方が女性よりもはるかに力が強いんですよ。だから、女性にとって見知らぬ男性は恐怖の対象でしかありません。これは理屈でどうのこうのといったことではなく、本能的な問題なのでどうにもなりません。

もちろん、LGBTの方々の権利も尊重されるべきです。ですが、当然、女性や子供の安心感やプライバシーも守られるべきです。「誰もが安心して利用できる環境」は、LGBTの方々に限られたことではありません。
ぜひ行政及び企業には、LGBTに対して表面だけではない正しい理解を深めていただき、性善説に頼らないもっと現実的な対応を切に願います。

読んでいただき、ありがとうございました。

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