第一印象を決める!面接官が見ている5つの非言語コミュニケーション例

目次

こんにちは。
私は現在、研修講師の他に大学生向けに模擬面接の講師をしているのですが、学生の方から「笑顔は出ているか」「話の速さはどうか」「声のトーンは聞きやすいか」など、面接の内容以外のご質問を受けることがよくあります。
そういった質問に関して、私はいつも「話の内容が一番重要なので、そういったこと(笑顔など)は余裕があったら気にしてください」と話すのですが、とはいうものの、確かに「第一印象」は良いに越したことはないのは事実。
なので、今日は面接で重要な「第一印象」について、非言語コミュニケーションの観点から詳しくお話しします。

1.自信のオーラを纏え! - 背筋がピンと伸びた姿勢の魔法

姿勢は、あなたの自信と準備の度合いを如実に表します。
良い姿勢は見た目が良いだけでなく、実際にあなたの気分も前向きにしてくれるんです!

ハーバード大学の研究によると、自信に満ちた姿勢(パワーポーズ)をとることで、自信が高まりストレスが軽減されるそうです(Carney et al., 2010)。つまり、姿勢を意識するだけで、面接への不安も和らげることができるのです。

ポイント

・背筋をまっすぐに伸ばす
・肩の力を抜き、リラックスした状態を保つ
・あごを軽く引き、視線を水平に保つ

実践テクニック

面接前に壁に背中をつけて立ち、かかとから頭までをまっすぐにする練習をしてみましょう。最初はかなり難しいと思いますが、この状態が「姿勢のいい」形です。
この姿勢を30秒キープすることを目標にします。慣れてきたら、椅子に座った状態でも同じように背筋を伸ばす練習をしましょう。

注意点

姿勢を良くすることは大切ですが、硬直しすぎないように注意しましょう。自然な動きを心がけることが重要です。リラックスしつつ、背筋を伸ばすというバランスを意識してください。

2.目は口ほどに物を言う – アイコンタクトで信頼度アップ

適切なアイコンタクトは、誠実さと自信を伝える強力なツールです。
面接官との信頼関係を築く上で、とても重要な要素です。

研究によると、適切なアイコンタクトは相手の情報理解度を向上させ、話者の信頼性を高める効果があるそうです(Henry et al., 2015)。つまり、アイコンタクトを意識するだけで、あなたの話がより印象的に伝わる可能性が高まります。

ポイント

・相手の目を見つつ、時々視線を外す
・1回のアイコンタクトは3〜5秒程度を目安に
・複数の面接官がいる場合は、話している人を中心に、他の面接官にも適宜視線を向ける

実践テクニック

鏡を見ながら、または友人と練習しましょう。アイコンタクトをとりながら、自己紹介や志望動機を話す練習をすることで、本番でも自然にアイコンタクトができるようになります。

「目を見て話すことが苦手」という方は、相手の眉間を見るテクニックを試してみてください。よほど近い距離でなければ、相手にはあなたが目を見ていないことはわかりません。

注意点

日本の文化では、長すぎるアイコンタクトが不快に感じられることもあります。相手の反応を見ながら、適度な長さを心がけましょう。

3.第一印象の要 – 清潔感あふれる身だしなみで好印象をキープ

身だしなみは、あなたの自己管理能力と仕事への真剣さを表す重要な要素です。
適切な身だしなみを心がけると、面接官から「信頼できる」「仕事への姿勢が良さそう」といった好評価を得やすくなります。

心理学者のミハイ・チクセントミハイ博士の研究によると、適切な身だしなみは自己肯定感を高め、パフォーマンスの向上にもつながるそうです(Csikszentmihalyi, 1990)。つまり、身だしなみを整えることで、自信を持って面接に臨めるようになるんです!

ポイント

・清潔感のある服装を選ぶ(シワや汚れがないか確認)
・髪型は清潔で整っていること(長髪の場合はまとめる)
・爪は短く切り清潔に、メイクは自然で控えめに(男性の場合は髭を整える)

実践テクニック

面接の前日に服装をチェックし、必要であればアイロンがけをしましょう。また、鏡の前で全身をチェックし、髪型や爪の状態を確認します。可能であれば、家族や友人に客観的な意見をもらうのも良いでしょう。身だしなみは「自分がどう思うか」ではなく、「他者からどう見えるか」が重要なのです。

注意点

業界や企業によって適切な服装や身だしなみの基準が異なることがあります。事前に企業研究を行い、その企業や業界に適した身だしなみを心がけましょう。
また、中には「平服で」と指定がある企業もありますが、その際にも清潔感は忘れないようにしましょう。

4.表情筋を味方につける – 微笑みの秘密兵器

適度な笑顔は、面接官に好印象を与えるだけでなく、あなた自身のストレス軽減にも効果があります。
表情筋は適度に動かさないとどんどん衰えていきますので、意識して動かすようにしましょう。

心理学者ポール・エクマンの研究によると、表情は普遍的な感情表現の手段であり、文化を超えて理解される重要なコミュニケーションツールだそうです(Ekman, 1999)。つまり、適切な表情を意識することで、言葉以上に多くのことを伝えられる可能性があるのです。

ポイント

・自然な微笑みを心がける
・目じりにしわが寄る「デュシェンヌ・スマイル」を意識する
・話題に応じて表情を適切に変化させる(志望動機など熱意を見せたいところは真剣な表情、など)

実践テクニック

鏡の前で様々な表情を練習しましょう。特に、緊張したときでも自然な笑顔ができるよう、繰り返し練習することが大切です。また、スマートフォンのカメラを使って自分の表情を録画し、客観的に確認するのも効果的です。

注意点

笑顔は大切ですが、場面にそぐわない過度の笑顔は不自然に映ることがあります。真剣な話題の時は、適切に表情を引き締めることも忘れずに。バランスが大切です。

5.声は内なる自信の証 – トーンと抑揚でプロフェッショナリズムを表現

声の質や話し方は、あなたの自信とプロフェッショナリズムを表現する重要な要素です。
特に、第一声は元気よく名乗りましょう。これだけで、面接の雰囲気がガラッと変わることがありますよ。

米国の研究者アルバート・メラビアンによると、メッセージの印象において、言葉の内容は7%、声のトーンは38%、非言語的要素(表情や身振り)は55%の影響力があるそうです(Mehrabian, 1971)。つまり、何を話すかよりも、どのように話すかの方が重要な場合があるということです。

ポイント

・クリアで聞き取りやすい声を心がける
・適度な声の大きさを維持する(相手が聞き返す必要のない程度)
・話すスピードは1分間に100〜120語程度を目安に

実践テクニック

自己紹介や志望動機を録音し、客観的に聞いてみましょう。また、深呼吸や発声練習を日常的に行うことで、声量や声質の改善が期待できます。
特に緊張しやすい「はじめまして、○○大学の△△です」という自己紹介は、何度も練習して自信を持って言えるようにしておきましょう。

注意点

緊張すると声が上ずったり、早口になったりしがちです。意識的にゆっくり、落ち着いて話すことを心がけましょう。
緊張しているときほど深呼吸を心がけましょう。

6.まとめ

以上、5つの非言語コミュニケーションを紹介しました。
これらを意識することで、あなたの第一印象は確実に向上するはずです。しかし、過度に意識しすぎて、かえって不自然な態度になってしまったり、質問に対する回答が疎かになってしまっては本末転倒です。面接にはあくまで自然体で臨みましょう。

また、面接は双方向のコミュニケーションの場であることを忘れないでください。面接官の非言語コミュニケーションにも注目し、適切に反応することで、より良い関係性を構築することができます。

最後に、非言語コミュニケーションは重要ですが、それだけで採用が決まるわけではありません。あなたの能力、経験、そして企業とのマッチングが最終的な判断基準となります。非言語コミュニケーションは、あなたの魅力を最大限に引き出すための「ツール」だと考えてください。

就職活動は確かに緊張の連続かと思います。しかし、適切な準備と練習を重ねることで、必ず乗り越えられます。この記事で紹介した技術を意識しつつ、あなたらしさを最大限に発揮してください。
皆さんの成功を心から応援しています。頑張ってください!

読んでいただき、ありがとうございました。


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