業種
印刷・出版企業
従業員規模:約200名
実施時間・形式
2時間×3回(日程を分けて約半数の従業員に実施) 対面形式
対象者
管理職・従業員他(約100名)
研修実施のポイント
企業様の状況・課題
・ハラスメント研修については過去に何回か実施しているが、いまいち成果が出ていない。今年は社長のほうからもハラスメント防止に力を入れるように指示があったため、ぜひ結果を出してほしい。
・以前からセクハラはほとんどない(と思う)が、パワハラについてはかなり問題。パワハラが原因で退職者も出ている。
・企業体質の古さも原因としてあると思う。管理職はもちろんだが、一般社員についても今からハラスメントについて正しい知識を持っておいてほしい。
研修実施のポイント
・会社としての方向性を明確にするため、研修の冒頭に経営者からのメッセージを入れていただき、トップの姿勢を直接はっきりと伝えた。
・参加者が「自分ごと」として捉えやすくなるよう、業界や企業規模に即した事例を用いた。また、法的な定義だけでなく、グレーゾーンの事例も取り上げ、判断力を養うワークを行った。
・一方的な講義形式をなるべく避け、グループディスカッションやロールプレイングを積極的に取り入れた。また、参加者の意見や経験を共有する機会を設け、多様な視点を学び合う場とした。
研修カリキュラム
1. イントロダクション
研修の目的と概要説明
経営者からのメッセージ(ハラスメント撲滅への決意表明)
2. ハラスメントの基礎知識
ハラスメントの定義と種類
パワーハラスメントの6類型
印刷・出版業界特有のハラスメントリスク
3. グレーゾーンの理解とケーススタディ
グレーゾーンの定義と具体例
・グループワーク:事例判断とディスカッション
4. 適切なコミュニケーション方法
指導とハラスメントの境界線
アサーティブコミュニケーションの基礎
・ロールプレイング:納期直前のストレス状況下でのコミュニケーション
5. ハラスメント防止のための組織的取り組み
ハラスメント相談窓口の利用方法
報告・対応のプロセス
6. まとめと行動宣言
研修の振り返り
個人の行動宣言作成
受講者の声
- 正直、最初は"またか"という気持ちで参加したが、今回の研修は今までと全然違った。特に、グレーゾーンの事例を扱ったワークショップが印象的だった。長年の経験から当たり前と思っていた指導方法の中に、実はパワハラに当たるものがあることに気づかされた。
- ロールプレイングが特に勉強になった。締切に追われる状況でのストレスフルなやりとりを想定したシナリオが、まさに日常そのものでリアリティがあった。適切な言葉遣いや態度を実践的に学べたことで、チーム内のコミュニケーションの改善に役立つと思う。
- グループディスカッションで、他部署の管理職の方々と意見交換ができ、新たな視点を得られたのが非常に有意義だった。また、ハラスメントを受けた際の具体的な対処法や相談プロセスが明確になり、安心感が増した。